今、イランで何が起きてるのか?イランが失うもの・・・
イランによるホルムズ海峡閉鎖ですが、まず根本的な認識から整理が必要です。
イランという国家が、国際海峡を閉鎖しているわけではありません。
海峡閉鎖を宣言しているのは、「イスラム革命防衛隊」という組織です。ようするにイスラム聖職者の私兵です。
私兵というのは国軍ではありません。
単なるイスラム聖職者の手先であり、聖職者の警護だけじゃなく、その命令で戦闘行動も行います。
民間戦争会社みたいなもんです。
米国はイランという国家の核武装に反対です。それは核兵器をこれ以上拡散させないためです。
中東の不安定な国家群が核武装したら、核戦争を抑止することは不可能になるからです。
そして今回の事態はもっとタチが悪いのです。核開発の計画を画策しているのは、イラン国軍ですらない、イスラム革命防衛隊だからです。宗教指導者の私兵が、核を持とうと言うのです。
警備会社が核武装を狙っているのです。そんなもん米国でなくても、どこの国も血相変えて反対して当たり前です。
ところが呆れたことにEUは、この事態から目をそらしたいみたいです。
米国の攻撃を「聞いてなかった」とか難癖つけて協力を拒んだりします。中東の核戦争はEUの裏庭で勃発する世界的な危機なのに動きが消極的です。
だからトランプ大統領はブチ切れて、
「もうお前らのことなんか知らん」
「勝手にやれ」とまで言っている。
トランプ大統領がEUに噛みつくのは当然です。
そして追い詰められた革命防衛隊は、ホルムズ海峡の閉鎖を宣言して商船を攻撃した。
そもそも一国の武力組織が国際海峡を閉鎖する。そんなの言語道断なわけですが、「そこまで追い込んだ米国が悪い」になるのだから開いた口がふさがりません。
そして、イランの革命防衛隊による海峡封鎖に対して、米国はこれへの対抗策を打ち出しました。
それは「イランの海上封鎖」です。
イランが海峡を通る船を攻撃するというなら、こちらはイランの港湾を封鎖するよ、というわけです。
さてイランの港湾が封鎖されると何が起きるか?
イランは原油の輸出ができなくなり、そして時間は米国の味方をします。
なぜなら油田というものは、休まず原油の産出を続けなければ、「目詰まり」を起こしてダメになるからです。
原油とは勝手に湧き出す単純なものではないのです。
地圧が高ければ噴き上がるが、低ければ汲み上げが必要なのです。
地下深層から隙間の多い岩石を通ってくるので、産出をやめたら目詰まりが起こるわけです。
だからイランは港湾封鎖されても油田を止めてません。
イラン国内の石油備蓄施設はすでに満杯です。今は石油タンカーを多数、港湾に浮かべて、そこに原油を入れていっている有様です。
当然、そんなものすべてすぐに満杯になります。時間の問題でイランは産出を停止することになります。
それで油田が駄目になったらどうなるか?イランは原油という国富の源泉を失うことになります。
イランがいま石油を失ったらどうなるか?元の砂漠とラクダの貧乏国家に逆戻りですよ。
さらにもちろん油田はイランだけではありません。
産油国は他にもたくさんあります。そんなわけでこのチキンレースは、米国の勝利が見えています。
世界が石油危機でアウトになるはるか前に、イランの油田は操業停止になって駄目になります。
それが嫌なら核開発を諦めろ、ということです。
いま中東で起こっているのは、こういうことです。
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